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宇宙の変化が地球を変化させ、地球の変化が生命を変化させる。
進化論上の二番目の大問題のカンブリア爆発について(一番目は生命の誕生でしょう)近年の一連の天文学的、地質学的発見から全体を構成すると私の理解は以下の通りです。

■27億年前は陸地の量は今の2割くらいしかなかった。(最初の大陸形成期)

■23億年前:
①プレートの沈み込みに巻き込まれた水が岩石と結晶化したポストペロフスカイトとよばれる重い高圧変成岩が地球コアの外殻まで沈み込み、外殻を多い尽くすに至った。熱伝導の高いこの物質が冷却する一方であったマントルにコアの熱(放射性崩壊熱)を伝えて、地殻を再活性化させた(火山活動、マントル滞留の活発化。冷却環境下での再加熱によりスーパープルームなどの大規模造山・大陸分割運動の活発化)。
②最初のスノーボール化(全球凍結):銀河系での恒星生成の二次ピーク。第一世代の恒星の終焉による超新星爆発とその衝撃による第二世代恒星系の生成。宇宙放射線が撒き散らされたピークの時期。

■21億年前 2回目の大陸形成期(現在の陸地の量の5割程度)

■10億年前 
①ロディニア超大陸形成(3回目:現在の陸地の7割程度)
②地磁気強化: 内核の冷却による固体化により液体の外核(あるいは地球の自転速度)との間に回転差を生じて発電効果が生じやすくなり地磁気の強度アップ(太陽風から地表を保護)
③多細胞生物誕生

■7億年前 2回目の全球凍結=火山噴出孔等に生物が棲み分け。異なる進化を遂げやすい環境。

(太陽系と銀河系の回転速度のずれによる銀河腕横断による超新星放射線増加(6億年前~8億年前にピーク)による地球への厚い雲の形成による地表の寒冷化)
       
■6億年前 地球凍結解除による、 酸欠状態からの開放→生物多様性の第一歩:エディアカラ生物群

■5.5億年前 
①ゴンドワナ大陸形成(4回目:現在の陸地の8割程度)
②相前後して、大陸からのミネラル分の大量流入による硬組織材料供給・神経組織材料供給

■5.4億年前 カンブリア紀の外殻生物群の発生

私の疑問は、過去大陸形成期が4回あったのに最後のゴンドワナ大陸形成時期にだけ生物に外骨格形成が促された、という点です。

仮説1:多細胞生物(10億年前はまだボルックスのような単純多細胞にとどまる)が発達して以降では、5.5億年前が初めての大規模大陸形成とミネラル分の海中流入であった為、多細胞生物に大きなインパクトが出た。それ以前は単細胞生物の世界であった為、細胞単位では骨格で保護する意味がなかった。(丸呑みされるから)。体格が大きくなっていこうであればカラでカバーすることで、ムシャムシャとくいちらかされることを鎧でカバーする意味が生じる。
仮説2:「光スイッチ説」による捕食競争の激化による淘汰圧から、外骨格を形成
仮説3:地球凍結による地域差の大きい進化を遂げた後に、特にミネラル分の多い大陸地殻が露出した地域があった場合、当該地域の下流の生物群が独自の外骨格形成を遂げ、これがエディアカラなど他の地域の生命を制圧した。

仮説1と仮説3の基礎は、流行の「大不整合説」を基に個人的な推測を加えたものです。個人的には仮説3が蓋然性が高いと推測しています。カンブリア爆発についてもようやく科学的な議論ができるところまで地質学的な事実の積み上げが進み、嬉しい限りです。
「光スイッチ説」は生物による競争・淘汰に視点が偏りすぎていて、適応こそが進化の本質、と考える私には本末転倒のように感じられなじめません。パーカーの本を読んだ限りでは、社会進化論の流れの西洋的なドグマが強く感じられ私は同説には偏見を強く持っています。

用語についての参考ブログ:
■土屋健氏ブログ:大不整合■

■なおきちさんブログ:ポストペロフスカイト■
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